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サーマルリサイクル・・・論議 [廃棄物]

月間廃棄物12月号より引用
資源循環研究所(株)所長
村田 德治

『循環型社会の虚構と現実』より抜粋

サーマルリサイクル(熱リサイクル)という奇妙な用語
「熱は熱いほうから、冷たいほうへ一方的に流れるもので、冷たい熱を熱いほうへリサイクルすることは
できない」

欧米ではごみ焼却からの熱回収を
「サーマルリカバリー」
「エネルギーリカバリー」
「エネルギー回収」

と呼んでいる。

※焼却に伴い発生するエネルギーを、発電や給湯及び冷暖房などのエネルギー源として有効利用するのであれば、サーマルリサイクルではなく、「サーマルリカバリー」といわなければならないはずである。

廃プラスチックを焼却すると、廃プラスチック中に含まれる塩化ビニルの焼却に伴う塩化水素(塩酸)の発生により、炉・ボイラー設備などの腐食と有害ガスである塩化水素の処理問題が発生する。

焼却による二酸化炭素などの温室効果ガスの増加について
廃プラスチックを焼却すると温室効果ガスである二酸化炭素等が発生する。
食物残渣などが多く付着している廃プラスチックを埋め立てない事により、食物残渣の腐敗などで発生する温室効果ガス(メタンガス)の発生が抑制される。
サーマルリサイクルの効果として『埋立処分場から発生する温室効果ガスの削減』及び『電力会社での温室効果ガス発生抑制効果』があります。これらのことから、中間処理過程においては、総合的に温室効果ガスの発生量は微増に留まる。

火力発電所のエネルギー回収率39%
ごみ発電のエネルギー回収率17%

2005年度末時点で、全国に存在する清掃工場1320施設のうち、発電をしている施設は283施設(22%)に過ぎない。その平均発電効率は10%程度である。

 

※ドイツでは、循環経済・廃棄物法により、廃棄物の発熱量が2600キロカロリー以上であって、エネルギー回収率75%以上に限り、廃棄物焼却が認められている。(熱と電力を同時に供給する熱電供給システム(コ・ジェネレーション)が出来なければ、この熱効率を達成する事はできない。)

※ケミカルリサイクルとは、プラスチックが炭素と水素からできていることを利用し、熱や圧力を加えて、元の石油や基礎化学原料に戻してから、再生利用する方法。高炉還元剤としての利用、コークス炉化学原料化、ガス化による原料化等がある。
→プラスチックの中には、塩化ビニルのように塩素を57%も含むプラスチックもあれば、シアンCN基を含むアクリロニトリルやABS樹脂のようなものもある。
→塩化ビニルは、塩素を含むために発熱量が低く、エネルギー回収ができない。燃焼により塩化水素が発生し、苛性ソーダやダイオキシン発生防止のためのさまざまな装置と操作をしなければならない。

ポリエチレン・ポリプロピレン・ポリスチレンは、ポリオレフィン樹脂と呼ばれ、その成分は石油と同じ炭化水素。発熱量は、11,000~10,000kcal/kgと石油に近い。
PETはカルボキシル基を含むため、炭素・水素・酸素からなるプラスチックであり、発熱量は6,800kcal/kgと石油より低くなる。
これらのプラスチック類は、完全燃焼させれば、炭酸ガスと水に変化し、石油代替燃料として使うことが出来る。

一方で、塩化ビニルの成分は、塩素56.8%、炭素38.4%、水素4.8%であり、発熱量は4,315kcal/kgとポリオレフィン系樹脂の半分以下しかない。自己消化性で、補助燃料がないと燃えない。250度以上に加熱すると塩化水素が発生する。(塩化ビニリデン(サランラップ・クレラップ)も塩化水素を発生する)。塩化水素が存在すると300度前後でダイオキシンが生成する。

廃プラスチックの焼却の問題としては、クリンカー・溶融物の発生、排ガス量・塩化水素濃度の増加、ダイオキシン発生の懸念がある。

 

 


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